『わたる風』 第2回吟行 2025.10.4土曜日


猛暑もようやく治って、秋を少しずつ感じられる様になって来た10月4日。
朝から曇りで、時折小雨もパラつき、少し肌寒さも感じるそんな土曜日の午後。
東横線多摩川駅脇にある『多摩川台公園』で『秋』を探す吟行を行いました。
そこは田園調布のすぐ隣。日吉に通われた若き日に皆さんも車窓から眺めたであろう多摩川の景色を満喫できる公園です。土曜日とあって河原のグランドでは少年達が野球をする姿が見え、ボールを打つなど元気な音も聞こえてきます。
曇り空のおかげで熱中症の危険も少なく年寄り達には有り難い吟行となりました。
この公園は多摩川沿いにある古墳群の上に作られており、笹や松で覆われた古墳の上からは静かに流れる多摩川越しに武蔵小杉のタワーマンションなどの現代のビル群が望まれ、悠久の歴史に暫し思いを馳せる事のできる都会のオアシスです。
さてそんな公園で参加者達が見つけた『秋』の句をご紹介します。
 ・秋の園静けさ破る鉄道め      (植木 流水)
 ・赤トンボ夕暮はまだ先の事     (香川 昇)
 ・重そうな泣きそうな空秋の蝶    (荒井 おさむ)
 ・多摩川に迷子の秋を探しけり    (大葉 二良)
 ・秋寒の小路曲がれば古墳群     (征矢 光生)
 ・ポケットにスマホ探せば木の実独楽 (佐藤 和子)
 ・枯葉踏むいにしえ人の眠る丘    (穂積 忍冬)
今回は7名参加 内投句参加者1名 でした。
公園散策の後、場所を田園調布の洋菓子店「レピドール」に移し、美味しいお菓子を頂きながらの検討会。
夜の部。まずは田園調布の台湾料理『華や』さんで春巻きやら何やらを頂きながら反省会。紹興酒も手伝って気分は上げあげ。その勢いをそのままに、新百合ヶ丘のカラオケで各自思う存分‘美声’を張り上げ、『吟行』の長い一日はお開きとなりました。
外に出ると路面が濡れており雨が降った跡。歌っている間に雨宿りもできて最後まで良かった、良かったの一日でした。 (文責 穂積)